いろいろあったけれど
わたしも高校へ進学することになった。

わりとワルい学校だったため、
クラスには各中学校のワルの代表格が何人かいた。
その中の一人と決定的に対立してしまう。

入試の時にケンカした相手である。
同じクラスになってしまった。

彼女の家は棒組系のヤバイ家だった。

まだ一年生だし、
クラスの結束などもたいしてなかったため、
何人かずつのグループで対立。

わたしは親友とも同じクラスだったため、
明るい彼女を通じてわりと仲間が出来た。

新学期はわりと学校へきちんと行ったと思う。

友達は増えて、いつも一緒にいるのは四人組になった。

その中で、処女はわたしだけだった。
彼とはずっと続いていたけれど
どうしても先に進めなくて、
進むのが恐くて戸惑っていた。
一緒に寝ても最後までは行かなかった。
夏も一緒に過ごしたけれど、
最後までは行かなかった。

それからわたしはある男と知り合う。

友達とその友達と、
夜中まで遊んでいたとき、声をかけてきた数人の中にその男はいた。
初めて見た時は怖いと思った。
話すととても優しくて、すごく背が高くて、
面白くて、
今までの彼しか知らないわたしはすぐに
男に興味を持った。

男は車を持っていた。
車で移動するのはすごく気分がよかった。
わたしと男はその夜に関係した。
思ったよりも簡単に失ってしまった。
今までずっと彼に大事にされていた自分を、あっけなく壊してしまった。

その時はまだ彼と続いていたわけだから立派な浮気である。
罪悪感はすごくあった。
しかし、男との時間は全てを忘れるほど楽しかった。
お金も全然心配しなくていいし、
車で送り迎えしてくれる。
優しいし面白い。
大人の世界にはまってしまった。
彼との連絡は途切れがちになり、
わたしはますます悪くなる。

学校へも行かずに男の部屋へ入り浸る。

男が仕事へ行くのを見送り、
また寝る。
おきて何か食べる。
男が帰るまで部屋で待つ。
その間に家事を少し。
それから一緒にご飯を食べて、
また男におぼれる。

家には時々着替えに帰ったり、お金を取りに帰る。
時々学校。
約一ヶ月くらいそういう時期が続いた。

その後男とうまく行かなくなってくる。
男に新しい女ができたらしい。
そういう男だった。

彼との連絡はほとんどなかったが、
時々電話で話したり、
わたしが今どういう状態にあるか
友達に聞いて知っているらしく、
怒ったりするそぶりはないものの、
その声に表情はなかった。

わたしは男とわかれ、
アルバイトを始める。

彼とは時々電話していた。

そして彼がわたしのバイト先に来るのである。
別れ話をするために。

夜8時くらい、バイトが終ったわたしに彼は会いに来た。
きれいになったと言われた。
気まずかった。
少し話したあと、
わたしは彼に抱きしめてもらいたくて手を伸ばしたが、
彼はわたしの手から逃げるようにバイクに乗る。
送ってくれるものと思っていたわたしは
(どこまでも都合のいい・・)
驚く。

あ、もうダメなのか、と思った。
帰るという彼に何か言おうと思ったが、
涙で声にならない。

悪かったのはわたしだ。
しかしごめんねがいえなかった。

わたしは誰かに愛してほしかった。
無条件で愛して欲しかった。
わたしがどんな悪いことをしても、笑って許して欲しかった。
保護者のように愛されたかった。
それが彼だった。
今まで気づかなかったのに、
その時にそれがわかってしまった。

もうダメなのだ。
彼に嫌われた。見放された。

アクセルを吹かす彼にかける言葉が見つからない。

もう会えないんだね、とふるえる声でつぶやいた。

彼はそのまま無言で走り出した。

わたしを乗せるために買ったバイクが遠ざかっていった。

彼に守られて愛されていた時間を思い出しながら
エンジン音を聞いた。

大事にしてくれてありがとう。
そして、ごめんなさい。
今なら言えるのに・・・・


その後わたしはバイトオンナになる。
学校帰りにバイト、バイト。
だいたい帰宅は9時すぎ。
しかし、きちんと帰っているのだからいい方だと思う。
学校も一応行っていた。

あなたは目立つから、と言われ、
先生の教卓の一番前の席に座らされ、
なのにその席で教師の顔を見ながらパンを食べたりして
いつもあきれられていた。
教師も何人も泣かせている。

そして、今まで少しは効いていたブレーキが、
どんどん効かなくなってくる。
わたしはその後三回補導される。

深夜徘徊と、単車盗難、その後また深夜徘徊である。
当然警察に保護されるわけであるが、
家族が迎えに来なかったのはわたしだけであった。

帰宅すると殴られたり蹴られたりした。
しかしやり返していたのでやられっ放しではない。

バイトもしていたし、お金に不自由はなかったので、
遊び放題に遊ぶ日々がまた始まる。
バイト代欲しさに、夜の店でも週に何度か働き始める。
絶対に歳がばれては困るため、カツラを強制される。
短めのパーマヘアのようなカツラで
わりと年食って見えたため、ばれることはなかった。
一晩店に出て一万円貰っていた。

まだ特定の彼氏はいなくて、
遊び放題にいろんな男と遊んでいた。

もう高校生と付き合うことはなかった。
大人で、お金があって、かっこいい車を持っている人でなくてはイヤだった。

この頃最高に悪かった。
髪の毛はまっかっかのロング。
何処にいても多分すごく目立っていた。

親友と遊ぶのでなく、
夜の街で知り合った友達とよく遊んでいた。

高校一年は、あまりにも忙しく過ぎた。
学校の成績は国語だけはやっぱりよかった。
数学と英語は悪すぎて評価できないと言われ、
これ以上何かしたら退学、
補習に出ないと留年と言われた。


高校編・2へ続く。

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