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ぼんやりと生い立ち。(中学編・その一)
2002年7月27日仕事ではきっちりしてる(はず)なんだけど、
家にいるとぼんやり。
なんかすごい二重人格なんだよねえ。
切り替えが激しすぎるというか、
なんというか・・・
家では基本的に怠け者だし、そういう扱いを受けている。
しかし、子供の頃は、もっと更に怠け者だったように思う。
父親のいない子として生まれ、
祖父母に育てられていた。
現実界が苦しかったせいか、
ものすごく空想癖のある子供だった。
いつもなんだか寂しくて、その寂しさを埋めるように空想する。
自分の本当の父親はすごくお金持ちで、
大きな家に住んでいてわたしを探して近くまできている、とか、
外国に住んでいて今日本にいない、とか。
絵を書いたりお話を作ったりもよくした。
しかしそんな少女も、思春期になり、オトコに走ってしまうのである。
小六でわたしを引き取った後も再婚を重ねる母親、
影でわたしを殴る母親の男、
引越しを繰り返し友達はできない。
学校でもほとんど一人、トイレ友達なんているはずもなく。
しかしクセ毛のおかげですごく目立っていたらしく、
上級生の男の子に目を付けられる。
オンナの先輩からも呼び出されたりしていたんだけど、
わたしに目をつけた男の子がかなりワルだったため、
結果的にいじめからは守られた。
彼と付き合い始めるまでに、かなり時間がかかった。
わたしはまだ中一で、男の子と付き合った経験などなく、
付き合ってくれと言われても、相談する友達もいなかった。
五月に告白され、七月にやっと付き合い始めた。
それも、半ば強引に押し切られた感じで。
わたしは夏休み、ほとんど毎日彼と、彼の友達と遊んだ。
二人きりになるのはまだ恐かった。
そういう付き合いが続き、九月。
わたしは不登校気味になる。
一週間に二日ほど登校すればいいほう。
溜まり場にいけば必ず誰かいて、
そこで過ごす時間の方が何倍も楽しかった。
友達は相変わらずできない。
母親と毎日殴り合いのケンカが始まった。
そのせいで彼もうちの母親に怒られる。
彼の母親もうちに来る。
しかし、まだ、「彼氏」とは名ばかりで、
二人きりで会った事はほとんどなかった。
しかも、彼は三年生で受験を控えている。
いろいろあって、担任にも怒られたりしながら、
彼との付き合いを止めるのはイヤで、
毎朝彼がわたしの家まで迎えに来てわたしを学校へ連れて行く、という約束をした。
学校へは行く、と約束と交換に彼との付き合いを続けてもいいということになった。
わたしは彼の母親にすごく可愛がってもらった。
彼の家へ何度か行くことになるのだが、
そのたびに優しくもてなしてくれた。
彼には三つ下の妹もいて、友達の少ないわたしにはうれしかった。
そうしてだんだんと彼との付き合いは深くなっていった。
十月に入ったあたりで初めてキスをした。
学校で。
「どうしよう」と思うほど、ドキドキしたのを覚えている。
しかし、彼とでよかったとも思った。
ここに来て、初めて彼のことを好きな自分を意識した。
それまでは、恋に恋していた、彼氏のいる自分、に酔っていたのかもしれない。
彼との登校はきちんと続いていた。
彼との恋も少しずつ進展していく。
自分の事が精一杯な母親はだんだんわたしの行動に無関心になっていく。
そんな中、彼は高校受験で忙しくなり、なかなか会う時間がとれなくなってる。
わたしは「一人」が恐かった。
溜まり場で仲良くなった友達の友達や、
他所の中学校の友達、
もっと年上の知り合いも出来た。
友達と遊ぶことも覚えた。
そうしているうち、彼が卒業した。
高校も決まった。
今までのようにいつもいっしょではなくなる。
わたしは激しく泣いた。
会えなくなるわけじゃないけれど、
今の場所での「彼」という保護者がいなくなるのがつらかった。
中二になった。
まだ親友はできない。しかしクラスメイトとはわりと話せるようになっていた。
学校はまた休みがちになる。
今度は母親も何も言わない。
一学期をぼんやり、夏休もぼんやりと過ごす。
相変わらず遊んでいる。
彼とはちゃんと会っている。
二学期も、そんな感じ。
取り立ててどうということもなく、
ぼんやり。
彼がいない学校が退屈でしょうがなかった。
誰もがわたしの「彼」の存在を知っているので
わたしに言い寄る男の子もいなくてつまらなかった。
外へ出ればナンパされた。
しかし、遊ぶことはなかった。
相変わらず溜まり場へは行っている。
冬も特に何もない。
彼は高校が楽しいらしい。
だんだんと会う回数は減る。
しかし、浮気だとか、そういうことは全く考えていなかった。
キスはよくしていたが、それ以上のことを
試してみようとする彼が恐かった。
それが原因のケンカはわりとあった。
だんだんと気持が覚めてきた感じで
また一年。
わたしは中三になった。
わたしのクラスに転校生が来た。
髪の毛を染めて眉毛を剃った女の子。
スカートは長い。
かばんはぺったんこ。
わたしみたいなのがもう一人!
第一印象から、お互いにすごく気になっていて、
帰る方向が同じだったため
思い切って声をかけてみた。
すると彼女もわたしと同じような生い立ちで、
母親のオトコから逃げてきたという。
わたしたちはすぐに仲良くなった。
わたしに初めて友達ができた。
彼女は学校にはきちんと行くほうだったので、
つられてわたしも通うようになる。
溜まり場へは二人で行った。
彼氏と会うよりも彼女といるほうが楽しくなりはじめた。
その頃彼は遠い町へ引っ越してしまう。
歩いて遊びにいけた距離が、電車とバスを乗り継いでいかなければいけない。
人ごみに出るのはわりと苦痛だった。
しかし駅でわたしを待っている彼を見ると、なんだかせつない気がした。
彼はその後バイクを買う。
ワルと遊ぶため、暴走族に入るという目的もあったが、
わたしを乗せるために免許を取りたかった、と言われるとものすごくうれしかった。
彼がバイクを買ったおかげで
また少し彼への気持が盛り上がった。(馬鹿・・・)
しかし友達とは相変わらず遊んでいた。
学校の成績は最低で、高校はどうでもいいと思い始めていた。
つづく。
家にいるとぼんやり。
なんかすごい二重人格なんだよねえ。
切り替えが激しすぎるというか、
なんというか・・・
家では基本的に怠け者だし、そういう扱いを受けている。
しかし、子供の頃は、もっと更に怠け者だったように思う。
父親のいない子として生まれ、
祖父母に育てられていた。
現実界が苦しかったせいか、
ものすごく空想癖のある子供だった。
いつもなんだか寂しくて、その寂しさを埋めるように空想する。
自分の本当の父親はすごくお金持ちで、
大きな家に住んでいてわたしを探して近くまできている、とか、
外国に住んでいて今日本にいない、とか。
絵を書いたりお話を作ったりもよくした。
しかしそんな少女も、思春期になり、オトコに走ってしまうのである。
小六でわたしを引き取った後も再婚を重ねる母親、
影でわたしを殴る母親の男、
引越しを繰り返し友達はできない。
学校でもほとんど一人、トイレ友達なんているはずもなく。
しかしクセ毛のおかげですごく目立っていたらしく、
上級生の男の子に目を付けられる。
オンナの先輩からも呼び出されたりしていたんだけど、
わたしに目をつけた男の子がかなりワルだったため、
結果的にいじめからは守られた。
彼と付き合い始めるまでに、かなり時間がかかった。
わたしはまだ中一で、男の子と付き合った経験などなく、
付き合ってくれと言われても、相談する友達もいなかった。
五月に告白され、七月にやっと付き合い始めた。
それも、半ば強引に押し切られた感じで。
わたしは夏休み、ほとんど毎日彼と、彼の友達と遊んだ。
二人きりになるのはまだ恐かった。
そういう付き合いが続き、九月。
わたしは不登校気味になる。
一週間に二日ほど登校すればいいほう。
溜まり場にいけば必ず誰かいて、
そこで過ごす時間の方が何倍も楽しかった。
友達は相変わらずできない。
母親と毎日殴り合いのケンカが始まった。
そのせいで彼もうちの母親に怒られる。
彼の母親もうちに来る。
しかし、まだ、「彼氏」とは名ばかりで、
二人きりで会った事はほとんどなかった。
しかも、彼は三年生で受験を控えている。
いろいろあって、担任にも怒られたりしながら、
彼との付き合いを止めるのはイヤで、
毎朝彼がわたしの家まで迎えに来てわたしを学校へ連れて行く、という約束をした。
学校へは行く、と約束と交換に彼との付き合いを続けてもいいということになった。
わたしは彼の母親にすごく可愛がってもらった。
彼の家へ何度か行くことになるのだが、
そのたびに優しくもてなしてくれた。
彼には三つ下の妹もいて、友達の少ないわたしにはうれしかった。
そうしてだんだんと彼との付き合いは深くなっていった。
十月に入ったあたりで初めてキスをした。
学校で。
「どうしよう」と思うほど、ドキドキしたのを覚えている。
しかし、彼とでよかったとも思った。
ここに来て、初めて彼のことを好きな自分を意識した。
それまでは、恋に恋していた、彼氏のいる自分、に酔っていたのかもしれない。
彼との登校はきちんと続いていた。
彼との恋も少しずつ進展していく。
自分の事が精一杯な母親はだんだんわたしの行動に無関心になっていく。
そんな中、彼は高校受験で忙しくなり、なかなか会う時間がとれなくなってる。
わたしは「一人」が恐かった。
溜まり場で仲良くなった友達の友達や、
他所の中学校の友達、
もっと年上の知り合いも出来た。
友達と遊ぶことも覚えた。
そうしているうち、彼が卒業した。
高校も決まった。
今までのようにいつもいっしょではなくなる。
わたしは激しく泣いた。
会えなくなるわけじゃないけれど、
今の場所での「彼」という保護者がいなくなるのがつらかった。
中二になった。
まだ親友はできない。しかしクラスメイトとはわりと話せるようになっていた。
学校はまた休みがちになる。
今度は母親も何も言わない。
一学期をぼんやり、夏休もぼんやりと過ごす。
相変わらず遊んでいる。
彼とはちゃんと会っている。
二学期も、そんな感じ。
取り立ててどうということもなく、
ぼんやり。
彼がいない学校が退屈でしょうがなかった。
誰もがわたしの「彼」の存在を知っているので
わたしに言い寄る男の子もいなくてつまらなかった。
外へ出ればナンパされた。
しかし、遊ぶことはなかった。
相変わらず溜まり場へは行っている。
冬も特に何もない。
彼は高校が楽しいらしい。
だんだんと会う回数は減る。
しかし、浮気だとか、そういうことは全く考えていなかった。
キスはよくしていたが、それ以上のことを
試してみようとする彼が恐かった。
それが原因のケンカはわりとあった。
だんだんと気持が覚めてきた感じで
また一年。
わたしは中三になった。
わたしのクラスに転校生が来た。
髪の毛を染めて眉毛を剃った女の子。
スカートは長い。
かばんはぺったんこ。
わたしみたいなのがもう一人!
第一印象から、お互いにすごく気になっていて、
帰る方向が同じだったため
思い切って声をかけてみた。
すると彼女もわたしと同じような生い立ちで、
母親のオトコから逃げてきたという。
わたしたちはすぐに仲良くなった。
わたしに初めて友達ができた。
彼女は学校にはきちんと行くほうだったので、
つられてわたしも通うようになる。
溜まり場へは二人で行った。
彼氏と会うよりも彼女といるほうが楽しくなりはじめた。
その頃彼は遠い町へ引っ越してしまう。
歩いて遊びにいけた距離が、電車とバスを乗り継いでいかなければいけない。
人ごみに出るのはわりと苦痛だった。
しかし駅でわたしを待っている彼を見ると、なんだかせつない気がした。
彼はその後バイクを買う。
ワルと遊ぶため、暴走族に入るという目的もあったが、
わたしを乗せるために免許を取りたかった、と言われるとものすごくうれしかった。
彼がバイクを買ったおかげで
また少し彼への気持が盛り上がった。(馬鹿・・・)
しかし友達とは相変わらず遊んでいた。
学校の成績は最低で、高校はどうでもいいと思い始めていた。
つづく。
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